2023/07/17 01:37
花粉対策を巡る不都合な真実
なぜ花粉症の決定的な解決策はないのだろうか。多くの花粉対策や治療法がある中で、毎年同じような報道が繰り返されるのは何故なのだろうか。この病気は3600万人以上の日本人を苦しめており、その数は増加の一途を辿っている。
花粉症は、集中力や生産性を著しく低下させる。しかし、1819年にBOSTOCKによってイネ科の花粉症が世界で初めてhay feverと診断されて以来、本質的な治療法はほとんど進歩していない。あきれたことに、200年もの間、研究は決定的に誤った仮説に基づいてきた。
StandardBrush社の研究では、鼻孔内ポケットを狙って洗えば驚くほど花粉症が軽減され、原因とされる下鼻甲介(鼻の裏側)を一切洗わずに、薬と同じように花粉症が抑制できることに注目した。中でも鼻の頂部の裏に溜まる花粉を的確に洗えばほとんどの人の症状は軽減されるという研究結果をまとめた。
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花粉症は有史以前から存在していたと考えられる。しかし、ここまで大きな社会問題になったのはごく最近のことである。その原因は、洗剤など界面活性剤が問題を大きくしているとか、家畜と人間との距離に起因しているなど、科学者の見解は様々だ。
しかし花粉症は、癌やアルツハイマーといった難病とは違い、メカニズムはほぼ解明されている。要するにそれは、鼻の粘膜に花粉が付着することによって起きるアレルギー反応という訳だ。そうであれば、鼻うがいで万事解決じゃないかと思われるだろうが、問題はそう単純ではない。
現代医学の常識となっている仮説によると、アレルギーの反応部位は下鼻甲介付近の粘膜にあるとされていた。それ故に世界中の研究者たちはこの情報に基づいた花粉対策を熱心に研究してきた。しかしこれは誤りであった。結果として、現在でも花粉症に有効な対策や満足のいく治療法が確立されていないのである。
(※薬は別の問題として後編で扱う)
例えばレーザー治療。これは下鼻甲介付近の粘膜を焼き、変成させることによって花粉症を治す治療法だが、医師会発表による7割の有効率に対して、その実態は乖離しているとの報告がある。効果継続も1年から2年と発表されているが、どちらにしても恒久的な治療法ではなく、体が拒絶した花粉を体内に取り込み続けることにもなる。
他にも花粉対策としてバリアや鼻うがいと言われる商品もあるが、これらの研究の焦点は下鼻甲介との戦いに向けられ、誤った答えをゴールとした対策となっているが故に結果も伴わないものである。結局のところ、環境省も有効性が認められる花粉対策はないと白旗を挙げている。
この出口のないアプローチへの強迫観念は、狂信的であり、ほとんどカルト的でさえある。もっと有望な道を追求しようとする研究者たちは、深刻な障害に直面している。これほど重要な問題で、失敗を繰り返しているにもかかわらず軌道修正に抵抗するのは製薬会社や医師の利権があるのかも知れない。
https://www.youtube.com/watch?v=E2SN81hOlyQ
StandardBrush社は花粉症である研究者自身を被験者とした研究で鼻の洗浄方法と洗浄部位に注目した。研究者は20年以上の経験と実績から、花粉症の反応部位は下鼻甲介ではなく、手前の鼻孔側にあることを突きとめた。特に鼻の入り口付近にはポケットと呼ばれる窪みが在り、ここに花粉は留まり易く、反応も一番強いと報告している。
それでは、何故、こんなにも簡単で単純なことが今まで放置されてきたのだろうか。その答えは、第一に鼻を洗う行為がタブー視されてきたこと。第二に免疫反応による鼻水の特性としてIgA物質が鼻水の粘性状態を構築し、素手による擦り洗い程度では容易に花粉が落とせなかったこと。第三に先にも述べた下鼻甲介への狂信が考えられる。灯台下暗しというやつで、近くにあった原因に対して世界中の人々が徹底的に鼻を洗う半ばで諦めていたのが最大の要因と考えられる。
抗ヒスタミン薬が、画期的発明として称賛されていることをご存じだろう。しかし、薬というものは裏を返すと毒にもなることを忘れてはならない。薬を常習的に服用して良しとするのはいささか安直な考えではないだろうか。そもそもその薬は、問題の先送りにしかならないだろう。
”この研究上の疑惑は、集団思考の危険性を示している。似たような集団思考の典型例に、胃潰瘍の原因に関するものがある。かつて主流だった考え方はストレスと生活習慣が原因であるというもので、その信念に基づいて薬や治療法が開発された。
この定説に、オーストラリアの2人の医師、ロビン・ウォーレンとバリー・マーシャルが異議を唱えた。彼らは、悪者は細菌であり、抗生物質が完治のための解であると主張した。彼らの発見は無視こそされなかったものの、嘲笑の的になった。何年にもわたり、根気強く、時にはマーシャル博士のような型破りな主張によって、ようやく医学界は真実を受け入れ、最終的にふたりはノーベル生理学・医学賞を受賞した。„
花粉症については、硬直した研究者たちの心の軟化はまだまだだと言える。この極度に硬直した状況を改善するために、リーダーたちを集め、この問題に関する公聴会を開催するべきだろう。
3600万人の花粉症罹患者が実に簡単にこの問題を検証できる。答えはあなたの手中にあるのだ。それを見ようとするのか、見ようとしないのか。すべてはあなた次第だ。
※この文章はForbes「アルツハイマー病を巡る不都合な真実」Steve Forbes | Forbes Staff の記事に深く感銘を受け、大部分を引用。
ここからは分かり易く、私たちの言葉で研究を解説します。
【結論から】
①鼻についた花粉を落とすには、専用ブラシによる卓越した高い洗浄力が必要。
②アレルギーの反応個所は下鼻甲介(鼻の裏側)ではなく、手前の鼻孔側に集中している。
③遅発相反応をコントロールするには6時間ごとの洗浄が必要不可欠。
④極端に鼻を洗い過ぎると粘膜が変成し、レーザー治療を受けたような抑制効果を生むケースがある。
ペタペタとした鼻粘膜に花粉が貼り付きます。すると体は花粉を異物と判断し、生体防御反応により自身を守ろうとします。この苦しい鼻水は花粉を体内に侵入させないための免疫バリアなのです。よって、鼻粘膜に貼りついた花粉はネットリした鼻水にさらにバリアされ、牢固な粘着状態にあります。
粘性の鼻水ごと鼻孔内に入った花粉を一粒も残さず洗い落とすことができれば問題は簡単に解決します。これには鼻腔内専用ブラシがないと困難です。ねっとりと出続ける鼻水は液体で濯いだだけでは残念ながら落とし切れません。もっと力強く、鼻に付いた花粉を洗える道具の開発が必要だったのです。
https://youtu.be/OT14En2R00Y
花粉情報で★~★★★程度の状況であれば、上述のように専用ブラシで鼻を洗うだけで十分な対策となります。しかし、★★★★にもなるともっと複雑な別の対策が必要になります。花粉症には即時相反応と遅発相反応というものがあり、前者は花粉の吸着直後に襲ってくる反応であるのに対して、後者は6時間から10時間後に襲ってくる、実に厄介な代物です。薬でこれを止めるためにはある程度強い薬を処方しなければならず、胎児への影響も懸念されます。しかし、この課題を解決する方法は用意されています。
上述のブラシを使用した洗浄は即時に反応を止めることができます。しかし、3分後にはたちまちに鼻水が襲ってきます。これが遅発相反応です。この後発の反応を断つ方法とは、その波の到来を先回りして先手で撃退するというものです。この「遅発相反応の耐性獲得」について、詳しく解説します。
朝、起き掛けに鼻水が出てくることをモーニングアタックと言います。直ちに鼻を洗うと、鼻通りが良くなります。しかし、3分後に鼻水が出るので、もう一度簡単に洗います。すると少しだけ状態が良くなるでしょう。しかし鼻水は止まりません。午前中は30分~1時間ごとに鼻を洗いましょう。そして昼になる、午後も1時間ごとに鼻を洗う、そして夕方に・・・・するとどうでしょう。洗い始めから10時間後。「遅発相反応の耐性」を獲得できています。これを契機に、もう鼻水は出ることはありません。あとは平均6時間ごとに鼻を洗えば耐性は継続します。アレルギー反応を抑制できるのです。
※花粉のコップ(許容量)は人によって大きさが異なるので抑制時間には個人差があります。
※鼻水が出る前に先手で鼻を洗う感覚が大切です。
この方法を自身で検証することで、花粉症の要因が下鼻甲介にあるとする現代医学の見解が間違っていると、全ての花粉症患者が理解できるでしょう。
鼻孔の入り口付近を指先で触ってください。入口下には窪みがあり、外側に向かうほど完全なポケットになっています。そして花粉はここに留まります。このポケットは上にもあります。ここにも当然花粉は留まります。さらに鼻頂部の裏(最先端)は穴が尖っています。この3か所のヌメリを完全に取り去ることが肝要なのです。